残像（11）　2010年７月　南太平洋で見た薄雲越しのコロナ         　　　　　　　　南太平洋で見た薄雲越しのコロナ 　　　　　　　　前回のダイヤモンドリングの画像に続き、先日の皆既日食で得られたコロナの 　　　　　　　　画像を紹介します。 　　　　　　　　日本時間で７月１２日の早朝に起こった皆既日食を見るため、タヒチ島の東方 　　　　　　　　約９００Ｋｍにあるハオ環礁に出かけたが、残念なことに皆既中は雲がずっと 　　　　　　　　太陽の前から離れず、クリアな状態でコロナを見ることが出来なかった。 　　　　　　　　それでも撮影結果を見ると、時々雲が薄くなってコロナがある程度写っている 　　　　　　　　コマもあり、最大食の少し後の雲が一番薄くなった瞬間に撮影した５コマを 　　　　　　　　画像処理したところ、このような画像が得られた。流線が長く伸びた様子など 　　　　　　　　コロナの淡い部分は薄雲の中に埋もれて出てこなかったが、内部コロナの構造や 　　　　　　　　赤いプロミネンスは一応再現できた。（画像の方向は上が北で、天頂は右下） 　　　　　　　　　撮影日時　：　２０１０年７月１１日８時４３分２８〜４１秒（現地時刻） 　　　　　　　　　望遠鏡　　：　タカハシＳＹＫ９０＋エクステンダ１．６ｘ 　　　　　　　　　カメラ　　：　キャノンＥＯＳ５Ｄmark２ 　　　　　　　　　露　光　　：　ＩＳＯ１００　1/250秒、1/60秒、1/15秒、1/4秒、１秒 　　　　　　　　　撮影地　　：　フレンチポリネシア　ツアモツ諸島　ハオ環礁 　　　　　　　　　画像処理　：　露光の異なる画像セットをＲ−ＵＳＭ法で画像処理