残像（117） 内合２日後の金星 内合２日後の金星 　昨年秋には宵の明星として見えていた金星は、年明け頃にはどんどん太陽に近づき、 　１月11日に内合となった。今回の内合では太陽の５度ほど北を通過したので、内合の 　日の前後にうまく望遠鏡を向けることが出来たら、非常に細い三日月型に見えるはず 　だった。しかし、11日は探している時間がなく、12日も雲が多い天気だったので、13日に 　なってようやく撮影することができた。 　昼間太陽の近くの金星を捉えるのは、誤って太陽が視野に入ると非常に危険なので、 　今回はまず対物レンズの前にNDフィルターを付けた状態で望遠鏡を太陽に向けて、 　次に赤道儀に付けた目盛を頼りに太陽からの離角の分だけ望遠鏡をずらして、 　その後NDフィルターを外して接眼鏡を覗くという手順で行った。望遠鏡の視野に捉えた 　金星は、細い三日月型に明るく輝いて見えていた。ただ、冬場のシーイングの悪さの 　せいで金星像は常にメラメラと揺れていたので、低い拡大率で撮影するしかなく、 　スタック処理をしてもあまりシャープなイメージに仕上がらなかった。 　撮影データ 　　撮影時刻　：　2014.01.13　10:19 　　望遠鏡　　：　タカハシTOA130　直焦点　＋YA2フィルター 　　カメラ　　：　DMK41AU02 　　露　出　　：　1/1667s×15fps×20s 　　画像処理　：　Avistack2でスタック処理、Photoshopで階調・シャープネス処理 　　　　　　　　　元画像は白黒だが、背景が青空だったことを示すため色付け 　　撮影地　　：　自宅ドーム